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甲州弁のブログ
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無賃乗車したタクシー運転手?

父はものすごい大酒飲みだったが、娘たちが運転免許を取ってからは、
酒を飲んだら決して車の運転はしなかった。
車で出かけてお酒を飲むことがあると、妹とわたしが車で迎えにいって
父が乗っていた車をどちらかが運転して二台引きで帰ってくる。
それができないときには近所にあるタクシー会社を利用していた。

ある日、知り合いの告別式から帰ってきた父が
「今日の別タクの運ちゃんはタダノリさんだったわ」と一言。
とっさに、「えっ、お父さんとうとうボケちゃったのかな?
運ちゃんがタダなのは当たり前だし、どっちかというと運ちゃんがお金もらうんじゃない」
心の中でとつぶやいてしまった。

何故わたしがそう思ったか、県外の方には分からないだろう。
この「タダノリ」という名前、甲州弁だと「低・中・中・中」のアクセントなのだ。
まさに「ただ乗り」と同じ。タクシーを無賃乗車したタクシー運転手になってしまうのだ!
標準語だと「中・高・低・低」なので、こんな勘違いはないのだろうが。

よしひろ、ゆきのり、ただゆき、ひでのり、ゆきひろ…etc.
こういった4文字の名前だと、上記のアクセントになる。
あら、そういえばうちの夫ってば、この中に名前があるわ!

まあ、それはどうでもいいとして、
このアクセントの言葉を日常茶飯事に使うのに
なんで、この名前の人がタクシーの運転手になるかなー。
世の中、なんとも面白いことがあるもんです。
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新入生オリエンテーションで屋体内に飛び交うこの単語。おまんじゅうではありませんのよ。

わたしが出た高校は、当時、応援練習の厳しさで有名だった。

屋体に正座させられて、こわ〜〜〜〜〜い上級生たちに囲まれる。
特に恐ろしいのは破れ学帽の応援団員たち。
竹刀を床に打ち付けながら、こう怒鳴るのである。

「おまんとーはなー!てめーで選んで我が校に来たずらー!
これっからおれんとうが校歌を歌うからおべーとけーーー!」

これで大抵の新入生はビビる。恐ろしくて声なんかでるもんじゃない。
それなのに、一対一で校歌を歌わされるのだからたまったもんじゃない。
怯えて、口をモゴモゴさせていると、こうなる。

「女しんとうなんかは我が日○高校へ来なんでもよかっただどー!
おまんとーは○梨高校へ行っっちめーっ!!」

もうだめである。泣き出す。すると竹刀がどんどん鳴って、

「びーびーこくじゃーねえわっ!いいっちゅーまあで、ほこんとこで正座ぁー!」

そんなこと言われて正座してるから、立てと言われた時には足がしびれまくって立てない。

「・・・・・・;;」
泣くしかないのよ…。

こんな具合で先輩たちの愛の特訓は続くのだが、
わたしはこの行事だけで母校が大っ嫌いになった。

「なんでこんな学校に来ちゃったんだろ」と3年間考え続けてたからちっとも勉強しない。
必然的にし〜〜〜っかり落ちこぼれましたわ。

もし子供を持ったら、高校はネームバリューだけではなく、
よ〜く中の様子を調べて選ぶように教えようとつくづく思ったのさ。

「おまんとう」は「おまえら」のことです。
くれぐれも、お饅頭のような甘くておいしいものと間違えないでね。

で、翻訳。
「おまえらは自分で選んで我が校に来たんだろう?
これから、おれたちが校歌を歌うから覚えておけ」

「女子は我が日○高校へ来なくてもよかったんだぞ。
おまえらは○梨高校へ行ってしまえ!」

「びーびー言うんじゃない。良いというまで、そこで正座ぁ〜!」

今はどんなオリエーテーションしてるんでしょうね、山梨県音川高校?は・・・・・。
わたしはどうも、子供の頃から感情の浮き沈みが激しいようで

自分の好きな事や楽しんでいることになると俄然元気になる。
いわゆる躁状態ね。

中学校の頃には、学校が楽しいし好きな男の子ができたこともあってクラスでも目立つほど騒ぎまくっていた。
(普通なら女の子らしくなるのだと思うが…。わたしって変・・・・。)

で、いつも冷静沈着な仲の良い友だちが一言。
「○○山、なにょうーきよってるで〜?ほんねんひとりできよっちょし」
こう言われるんである。

ある時には、自習時間に“きよい”過ぎて、次の授業の始業ベルを給食時間のベルと間違えて
特別教室から自分たちの教室へ一人だけで駆け出しそうになったこともある。

やっぱり言われた。
「ちょっと○○山〜、きよってなんで席ぃつけし〜!まだ給食なんかできちゃぁいんらに」

はい、その通り。
もしかして、他のサイトでは見つからないってことは
わたしのためにだけあった言葉かも。(それこそ、「きよっちょし」である)


さて,こちらはきよい過ぎて喉が潰れて声が出なくなってしまった修学旅行


左から2番目で立っているのが1組のきよい女 右端が3組のきよい女
↑”清い”ではありません。ちなみにこの二人、親友同士。(@◇@;)


きよる、きおう、どちらが正しい表記なのか分からないし、いろいろな甲州弁サイトを見てもこの言葉はない。
これを使うのは東山梨近辺だけだったのだろうか。

で、翻訳です。
「○○山、何をふざけてるの?そんなに一人で調子に乗らないでね。」
「○○山、ふざけてないで席に着きなさいよ。まだ給食なんてできていないでしょ」

あ〜、ふざけるって意味ともまたちょっと違うかな〜。
調子に乗るって方がぴったりしているかもしれない。




この言葉、あたしゃ結婚してから初めて聞きました!

山梨は小さな県だが、それでも地方によって少し言葉が違う。
例えば、わたしが生まれ育ったのは東郡(ひがしごおり、甲府盆地内で甲府市以東←今では使わないな、この名称も)。
夫は西郡(にしごおり、同じく以西)の人である。

ある日、二人でTVのニュースを見ていて、政治が腐敗してるとかなんとかわたしが文句言ってたら
夫が「なにょーこおっしゃっぺぇーこと言ってるで〜?」と言いおった。

わたしにはちっとも意味のめえさらん(分からない)言葉だったので「何それ?関西弁?」と聞いてみた。
ちなみに夫は京都での生活が長かったので、ときどき京都弁が出てくる。「ほかす」とかね。
「なんでェ(_ ̄__というイントネーションになります )?こおしゃっぺぇーを知らんだけェ?」ときたもんだ。
で、夫婦の会話。
わたし「こおしゃっぺぇーなんて言葉、聞いたことないだもん」
夫「生意気だっちゅこんだよ。小難しいこといっちょし」
わたし「ふんだって、ほんとのことずらに。このニュースに出てる人んとう、みんなしわいじゃん」
夫「ほれをあんたがここで言ってどうなるでェ?ほんなこうしゃっぺぇーこと言ってなんで、早く寝ざぁ〜」
二人そろって甲州弁丸出しである。

この時、夫が「こうしゃっぺぇー」という言葉を「生意気」とか「高飛車」と教えてくれたが
もう一つの意味があることを最近知った。
「お洒落」とか「小洒落た」という、まったく違う使い方なのだ。
べっくらこいたなー。
「こうしゃっぺぇー服ぉ着てこうしゃっぺぇー」という、なんとも訳の分からない言い方もできるらしい。(☆うっち〜の甲州弁講座☆ 参照)

え、夫婦の会話の意味が分からない?
しよんない、翻訳するか。

わたし「こうしゃっぺぇーなんて言葉、聞いたことないんだもん」
夫「生意気ということだよ、小難しいこと言うなよ」
わたし「だって、ほんとのことでしょ。このニュースに出てる人たち、みんなずうずうしいじゃないの」
夫「それをあなたがここで言ってどうなるんだ?そんな小難しいこと言わないで、早く寝よう」

あ、しよんない、ですか?
「しょうがない」っていう意味ですよ。


そ、そんな〜。父親が娘に?

いや、誤解なさらないでください。
うちの父はそりゃーもう娘を目一杯愛してくれた人でした。

でも、仕事となったら父も娘もありません。
親方と「おやてっと」(雇い人という意味らしい)
上下関係はしっかりしています。

母が死んでからというもの、わたしは父の屋根屋の仕事にかり出されることがよくありました。
学校を卒業してからはもう、しょっちゅう。
結構ハードな仕事でしたが、それはそれでわたしは楽しんでおりました。

ある日、父から言いつけられた仕事は広い道路に留めた2トン車から軽トラで現場まで瓦を運ぶ事。
瓦4枚一括り、それを両肩で担ぎ、車の荷台に積みます。

かなり重いものをを上げ下ろしするので午後4時くらいになると、もう腰が立たない!
で、腰をたたきながら積み込んでいると父が、

「おい、ほのくれーにしとけ。へぇ、しんでもいいわ」
と一言。
で、わたしは「あほう。ふんじゃー…」

おー!なんちゅー会話!
ちょっと娘が腰をトントンしたくらいで「死んでもいい」なんて!
娘も娘で、父親の事を「阿呆、踏むぞ」とは!

なんてね。
実は、甲州弁では「しんでもいい」「しんでいい」はいたわりの言葉。
父の言葉を翻訳すると「おい、もうそのくらいにしておけ。もう、しなくてもいいぞ」
わたしは「あ、そう?それじゃーね」。
というごく普通の親子の会話なんです。

これ、県外の人が聞いたらぶったまげるかもしれませんね。
親が子に対して「死んでもいい」なんて。

ちなみに、甲州弁で「死ぬ」は「死ぐ」
「ほんな、ぼこを残して死げんさよー」(そんな、子供を残して死ねないでしょう)
「うんだー、死がんど」(おれは死なないぞ)
となります。

あら、縁起でもないお話を・・・・・。わりーじゃんねー!

↓こちらのサイト様の「失敗談&変な話」にも「死んでいい」についての面白い話があります。
☆うっち〜の甲州弁講座☆
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Lihua
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非公開
旧・甲州弁はおもしろい
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こちらも、ぜひご訪問くださいませ。
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