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甲州弁のブログ
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甲州弁は詰まって縮んだ言葉、いわゆる促音ですね。それが接頭語化している言葉が実に多い。

故に、県外の方は一度聞いただけではキツい言葉に聞こえるのかな、などと思っている。
たとえば今日のタイトルの“おっかさむ”。

はい、あくまでも“おっかさんが寒い”んじゃないのだ。(あ、言うまでもない?こりゃまた失礼致しましたっ!)

これはものを“挟む”時に使う言葉である。
“押し込んで挟み込む”っていうニュアンスかな?

「この本と本のあいさにおんのヘソクリおっかさんどいただけんど、おまん使っちまっとうだか?」
とか
「ほれ、すきま風がへえるから、戸んとこへその辺のぼろっきれでもおっかさんどけ!」
とかね。

ああ、なんだか生活感にじみ出ちゃったかな?
やっぱ、ほら、おっかさんだから…。(あ、意味不明でした)

他に、
“ひっかしがる・ひっかしげる” “ひっかじくる” “くっちゃべくる” “かっちらかす” “ひっつぶす” “おっかぶさる” “ひっちげえる”

すごいなすごいな、みんな小さな「っ」が付いて縮んでいる接頭語。
これじゃあ初めて聞く人はおっかないわ、きっと。

さて、今日の甲州弁はいったいいくつ小さな「っ」を使っていたでしょうかっ?(←ABCならぬKBC作ろかしらん)(謎)

で、翻訳です。
「この本と本の間に俺のヘソクリ挟んでおいたんだけど、お前が使ってしまったのか?」
「ほら、すきま風が入るから、戸のところへその辺にあるぼろ布でも挟んでおけ!」

単語は
“傾ける・傾く” “掻く” “しゃべる” “散らかす” “潰す” “覆いかかる” “違える”
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もしかして、わたしのこと?

面白いエピソード、ええかんあるだけんどね。
今日はへえ、じょうぶくたびれちまったから、かんげぇるずくもねぇ。
わりぃじゃんね。ずでぇずくなしで。

翻訳です。

面白いエピソード、たくさんあるんだけどね。
今日はもう、とても疲れちゃったから、考える気力もない。
悪いですね、まったく根性無しで。


赤ちゃんモデルにしたいくらいかわいいS君が

まだ1歳半くらいのころのお話。
彼のパパは○田広之似、ママは大○しのぶをもっときれいにしたような美形さんたち。
当然、彼もおめめパッチリですっごくかわいくって都会的な子でした。

ある日、お邪魔してお茶を飲んでると、S 君がもみじのようなお手々を広げて、
「おいちいよ、喰っちめ」と一言。
うんぎゃー、彼の容姿にはあまりにもそぐわぬ言葉。
こっちも思わず目をぱちくりでした。

しかし、事はそれだけでは済まなかったのです。
わたしが帰ろうと車のドアを開けた途端にS君、
「けけてっ!」
どひゃー!!うそ!もう死語に近い甲州弁をまだ1歳半の、
それもこんなにカワユイお顔をしたS君のお口から聞くとは!

あ、「けけて」って、分かります?
これは「乗せて」「載せて」という意味。
「けける」←動詞基本形 「けけろ」←命令形 「けけれん」→「乗せられない」となります。
標準語からは想像もつかない甲州弁の世界でした。


無賃乗車したタクシー運転手?

父はものすごい大酒飲みだったが、娘たちが運転免許を取ってからは、
酒を飲んだら決して車の運転はしなかった。
車で出かけてお酒を飲むことがあると、妹とわたしが車で迎えにいって
父が乗っていた車をどちらかが運転して二台引きで帰ってくる。
それができないときには近所にあるタクシー会社を利用していた。

ある日、知り合いの告別式から帰ってきた父が
「今日の別タクの運ちゃんはタダノリさんだったわ」と一言。
とっさに、「えっ、お父さんとうとうボケちゃったのかな?
運ちゃんがタダなのは当たり前だし、どっちかというと運ちゃんがお金もらうんじゃない」
心の中でとつぶやいてしまった。

何故わたしがそう思ったか、県外の方には分からないだろう。
この「タダノリ」という名前、甲州弁だと「低・中・中・中」のアクセントなのだ。
まさに「ただ乗り」と同じ。タクシーを無賃乗車したタクシー運転手になってしまうのだ!
標準語だと「中・高・低・低」なので、こんな勘違いはないのだろうが。

よしひろ、ゆきのり、ただゆき、ひでのり、ゆきひろ…etc.
こういった4文字の名前だと、上記のアクセントになる。
あら、そういえばうちの夫ってば、この中に名前があるわ!

まあ、それはどうでもいいとして、
このアクセントの言葉を日常茶飯事に使うのに
なんで、この名前の人がタクシーの運転手になるかなー。
世の中、なんとも面白いことがあるもんです。

新入生オリエンテーションで屋体内に飛び交うこの単語。おまんじゅうではありませんのよ。

わたしが出た高校は、当時、応援練習の厳しさで有名だった。

屋体に正座させられて、こわ〜〜〜〜〜い上級生たちに囲まれる。
特に恐ろしいのは破れ学帽の応援団員たち。
竹刀を床に打ち付けながら、こう怒鳴るのである。

「おまんとーはなー!てめーで選んで我が校に来たずらー!
これっからおれんとうが校歌を歌うからおべーとけーーー!」

これで大抵の新入生はビビる。恐ろしくて声なんかでるもんじゃない。
それなのに、一対一で校歌を歌わされるのだからたまったもんじゃない。
怯えて、口をモゴモゴさせていると、こうなる。

「女しんとうなんかは我が日○高校へ来なんでもよかっただどー!
おまんとーは○梨高校へ行っっちめーっ!!」

もうだめである。泣き出す。すると竹刀がどんどん鳴って、

「びーびーこくじゃーねえわっ!いいっちゅーまあで、ほこんとこで正座ぁー!」

そんなこと言われて正座してるから、立てと言われた時には足がしびれまくって立てない。

「・・・・・・;;」
泣くしかないのよ…。

こんな具合で先輩たちの愛の特訓は続くのだが、
わたしはこの行事だけで母校が大っ嫌いになった。

「なんでこんな学校に来ちゃったんだろ」と3年間考え続けてたからちっとも勉強しない。
必然的にし〜〜〜っかり落ちこぼれましたわ。

もし子供を持ったら、高校はネームバリューだけではなく、
よ〜く中の様子を調べて選ぶように教えようとつくづく思ったのさ。

「おまんとう」は「おまえら」のことです。
くれぐれも、お饅頭のような甘くておいしいものと間違えないでね。

で、翻訳。
「おまえらは自分で選んで我が校に来たんだろう?
これから、おれたちが校歌を歌うから覚えておけ」

「女子は我が日○高校へ来なくてもよかったんだぞ。
おまえらは○梨高校へ行ってしまえ!」

「びーびー言うんじゃない。良いというまで、そこで正座ぁ〜!」

今はどんなオリエーテーションしてるんでしょうね、山梨県音川高校?は・・・・・。
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